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丹下健三と鈴木博之
またまたまた12/4の続きのお話しです。

飛鳥山公園内の紙の博物館にて、紙すき体験した後、王子駅よりJRにて両国駅へ移動。


歴史を感じさせる両国駅を降りると、正面には両国国技館がそびえ立っています。
その直ぐ隣には、色々と物議を醸し出してくれちゃっている「江戸東京博物館」があります。


あの菊竹先生設計の建物ですねぇ。

その江戸東京博物館の1階大ホールにて、講演会が行われました。


江戸東京たてもの園セミナー「モダニズムと昭和」〜モダニズムと丹下健三〜という題目で、東京大学教授の鈴木博之先生が講演して下さいました。

その内容の中では、丹下氏の作品3つを中心に語られました。
ひとつは、戦後すぐの「広島市復興都市計画」であり、これは最終的には、広島平和記念公園と記念館へと繋がる。
二つ目は「東京計画1960」。三つ目は「戦没学徒記念碑」。

鈴木先生が東京大学の学生の頃、丹下氏は東大の先生もやっていた。
そこでの鈴木先生の思い出は、丹下氏はめったに講義をしなかった、との事。

■以下、講演内容■
丹下健三の建築は、近代建築の機能主義の機能を超えようとする近代建築のあり方を示しているとともに、非西欧における近代建築のあり方を示している。
広島平和記念公園の計画がCIAM(1951年ロンドン会議)で発表され、日本の近代建築が世界に認められる始まりとなったことは、よく知られた事実であるが、この計画が広島地域において最も著名な神社である厳島神社の社殿構成に想を得ていることもまた知られて良いであろう。
つまり、厳島神社に見られる海上の鳥居から拝殿を経て神体である厳島に至る聖なる軸線は、平和記念公園における記念館、慰霊碑、そして丹下によって聖なる象徴の位置にデザインされた原爆ドームにいたる軸線に活かされている。

丹下は広島平和記念公園の計画の後、多くの重要な作品を手掛けてゆくが、精力的に取り組んだテーマに東京計画がある。
これは戦後の経済成長にともなう都市発展のイメージとして企画され、マサチューセッツ工科大学での25,000人のためのコミュニティ計画などの試作を経て「東京計画1960」として、昭和36年に発表される。
ここでは東京湾上に延伸する都市が計画されるが、二本の道路をもつその太い軸線は皇居を内包する形で陸から伸びてゆく。皇居を内包することによって、海上の新しい東京は都市としての生命を吹き込まれる。

現在お台場に丹下氏設計の「フジテレビ」があるが「きっかけはフジテレビ」(笑)ではなくて、フジテレビは帰結であり、そのきっかけは広島にある。

広島でも東京プランでも、何らかの聖なる軸線によって、単なる機能主義を超える神がかった事につなげている。
これが丹下健三のその超越性という事である。

戦没学徒記念碑は、行くのが困難な淡路島の果てに建っている事、丹下氏が作品としてこれを雑誌等に発表しなかったことによって、ほとんど知られないままに時を経ていった作品です。
藤森(照信)さんが丹下さんの本をまとめあげるときのインタビューで聞き出して分かったものなんですが、淡路島までは分かったけど、それ以上の詳細な場所はよく分からなかった。
その頃、安藤(忠雄)さんが、淡路島で大きな仕事をやっていたので、探してくれと頼んだら、安藤さんの所の所員の人がようやく場所を発見した。
それで安藤さんと一緒に現場に向かったのですが、ナカナカ行き方が分からなくて大変苦労しました。鳴門に近い位置の山にありました。

コンクリート打放しのHPシェル構造の記念碑は、淡路島の西の海に向かってそびえ立っている。そこに至る通路は手前の記念館から地元の錆色の花崗岩による石垣でかたちづくられ、はっきりとした軸線(聖なる軸線)を構成していた。
この記念碑の除幕式が政冶的に右翼的色彩が強いものになるらしいことを知って、彼は式への参加を断り、作品の公表も行わなかった。

丹下氏が示し続けてきた場所性と軸線による建築表現は、ここで終止符を打つ。
1970年に開催された大阪での万博は丹下氏にとっては設計活動の後半期の始まりであった。
その頃日本では、メタボリズムであったり、イギリスではアーキグラムなど新進気鋭の建築家や建築集団が育ってきた。
1980年以降、丹下に続く日本人建築家は世界的にも肩を並べるようになったのは事実であるが、それでもなお丹下氏には及んでいる人はおらず、丹下氏を超えることは無かった。
他の人にバラされると困るのですが(笑)

唯一近い存在として、安藤忠雄がいる位である。


以上のような、講演内容であったと思います。
author:シン, category:講演会, 23:33
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